【不満をその場で言わない人】
ある集まりに居合わせたときのこと。
一般的なサラリーマンの飲み会で、
気の知れた仲間たちで飲んでいた場でした。
その人たちは上司や、先輩後輩について
話していました。
「あの人はすごいね。いつもありがたい。」
「あいつはダメだなぁ。」
なんて、よくある風景でした。
そんな中、ひとりはじっと黙っていました。
(以下、この人をAさんと呼びます)
Aさんは時々あいづちは打つものの、
自分の意見を言うことはありませんでした。
その会が終わったあと
バラけて別のお店に行ったとき、
ひとりがこう言いました。
「今日はAが日ごろの不満を言えるように
会を開いたのに、言わないんだよなぁ。
こういうところで言わなくて、
後からグチグチ言うんだよ」
とのことでした。
【感情表出型と感情抑制型】
Aさんも、その飲み会にいた人たちも
私は何度か話したことのある人たち
だったのですが、
その性格…というより性質に
違いがあると思っていました。
自分の意見をよく話していた人たちは
自分の感情を表に出す、
表情に変化の多い
「感情表出型」
でした。
(にこ~っと表情を出す人)
対して、Aさんは人をよく観察し、
頭で物事をよく考える
「感情抑制型」
でした。
(あまり表情が出ない人)
「感情表出型」は、
「ねぇねぇ、なんか困ってるなら言って」とか
「グチがあるなら今聞くよ」
なんて言われたら、
ポンポンと出てきます。
「実はさぁ~」というふうに。
でも「感情抑制型」は、
そういう質問では答えられません。
漠然としすぎていて、
何から話していいのか迷うからです。
そして、何が正しい答えなのか
わからないんです。
「なんでも話ていいよ」は
「落としどころ」が定まらないので
何も言えなくなるんです。
じゃあ、どうすればいいのでしょうか。
【聞き方を変える】
Aさんから意見を引き出したいならば
例えば
「私は(上司)さんのあの発言について
現場を分かっていないなぁと思うけど、
Aはどう思う?」
や
「この仕事、このやり方でやってみて
どう感じてる?」
など、
「何に対して」聞いているのか、
「どこについて答えればいいのか」
方向性をつければ答えやすいのです。
実際、Aさんと昔話していたときは
「このポイントについてどう思うか」
という質問にはよく答えてくれていました。
感情表出型のみなさんからすると
「面倒くさい」のかもしれませんが、
そういう性質なのです。
もし、あんまり答えてくれない人がいたら
ポイントを絞って聞いてみてください。
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